室内の3本ローラーで、セッティングをしたスペシャライズド パワーサドル。
実走でのインプレです。
微調整が必要なため、4mmアーレンキーをバックポケットに忍ばせ実走に行き途中、僅かに取付角度を調整しました。
私が使っているエリートの3本ローラーは、乗ると若干ですが前輪が高くなるため、このような微調整が必要となってきます。
この日は、海沿いの国道134からヤビツ峠に向かいました。
やはりこのパワーサドルは、前傾姿勢が取りやすく、下ハンを持つのも苦になりません。
自分は前傾をキツ目にすると骨盤が寝かせ気味になりますが、大きなサドル穴のため、圧迫感はありません。
また予想通り、脚を回しやすく、ダンシングとシッティングの切り替えも非常にスムーズに出来ます。
ただ、身体を起こしてゆったり走りたいときに多少、座りの悪さを感じました。
パワーサドルは前傾姿勢を取るレース用の設計のためか、サドルにどっかりと座ることは想定していないのでしょう。
ともあれ、平坦基調の道では特に痛みなどはなく快適に走れました。
さて山岳の峠道ではどうでしょうか。
自分は色々とサドルを使ってきましたが、完成車に付いていたフィジークアリオネの使用歴が最も長いです。
アリオネはパワーサドルと違い前ふ後に長く、サドルの前後位置がアバウトでも前乗りも後ろ乗りも出来てしまいます。
そのためか、勾配のある道では前乗り気味になってしまう癖があります。
また前乗りした方が出力が上がります。
パワーサドルではノーズが短いので前乗りはやり難いだろうと思っていましたが、これも予想通りでした。
無理に前乗りすると、細く短いノーズのため、安定感がありません。また、溝があり凸凹のため股間が痛く、拷問状態です。
はやりお尻の位置はあまり動かさない方が良いみたいです。
お尻の位置を戻し、どうすれば力が出るか試しながらヤビツ峠登っていました。
しばらくして若干コツが分かってきました。
ポイントは骨盤の倒し方。
骨盤を立てるようにしてペダリングすると、重心が後ろ気味になり、蹴り出しようなペダリングになります。
そうすると、ハムストリングに負荷がかかります。
骨盤を前に寝かし上体を被せるようにすると重心が前になり負荷が大腿四頭筋にかかります。ただし、股間のサイドがサドル穴の縁で圧迫されます。
この2点を踏まえ、バランスの良いポイントで勾配に合わせて走ると、出力の持続が行いやすいと感じました。
どちらかの筋肉に頼りすぎると、疲労が一方に蓄積してしまうので注意が必要です。
これは、あくまで私個人が感じたことなので、異論がある方もいるかとは思いますが何卒ご容赦ください。
下りについては、何も問題ないです。
下ハンが握りやすいので、重心を低くして下ることができます。
総括しますが、このスペシャライズド パワーサドルは、平地ではストレスなく走れます。前傾姿勢でのお尻のフィット感も良いです。
ただし、登りでは多少コツがいる。骨盤の倒し方がポイントで、ここが掴めれば、登りでも使えるサドルになることでしょう。
以上、スペシャライズド パワーサドルのインプレでした。