スペシャライズドのサドル パワーを使う機会があったので、セッティングとインプレについて書きたいと思います。
今回、使用したのはS-WORKSグレードのパワーカーボンサドルです。
このスペシャライズド パワーが非常に評判が良いので、プロロゴ、サンマルコ、プロ あたりから、似たような形状のサドルが後発として出ていますね。
このパワーですが、サイズが長さ240mm×幅143mmとショートノーズのサドルです。
レールはカーボンであり非常に軽量。カタログ値 159g で実物実測も159g。スペシャライズド製品の品質の高さが伺えます。
TTバイクのポジションを参考に開発されたとのことで、深い前傾姿勢でも股間の圧迫感を少なくするため、大きな穴があります。
形状としては、後ろ側がせり上がっていますが、後ろから見ると比較的平たいため、ラウンド形状が好みな方には合わないかもしれません。
(ラウンド形状が好みな方のためにパワーを基にラウンド形状に改良したパワーアークがあります。)
ショートノーズの利点としては、ノーズが短いため、ペダリング中に内腿が擦るようなことがないこと。またダンシングとシッティングの切り替えがスムーズなことがあります。
ノーズにレーパンが引っかかることが全くなく、ダンシング中にも太ももにノーズが当たるということもないでしょう。サドル先端が尻にヒットし痛い思いをすることも少ないでしょう。
さて、実際に取り付け3本ローラーで試しながらセッティングしました。
座面は固めですが、クッション性はあります。パッドないパンツで長時間乗るのはきついかもしれませんが、パッドのあるレーパンであれば、問題ないかと思います。
お尻の前後位置は固定されます。しかし、フィジークアリアンテのようにすっぽり収まるような感覚ではありません。
横に平たい形状のため、左右の座骨2点を基準に座るような感じで、お尻全体を支える感じではありません。
また座る位置を変えにくいため、セッティングにはシビアにならざるを得ないです。
実際、取付から満足のいくセッティングになるまで時間がかかりました。
サドルの後退幅を大きくすると、ハムストリングの負荷が大きくなり、後退幅を狭めると大腿四頭筋の負荷が強くなるのがよく分かります。
ハムストリングと大腿四頭筋のどちらも使えるような位置を1mm単位で探し、サドルの前後位置を決めました。
取付角度については前後の頂点を基準として水平に合わせ、そこから角度を探りました。
後ろ下がり気味になると、後ろ側の脚の付け根にサドルのエラが当たるようになり、ペダリング時に気になります。
前下がり気味になると、サドル穴のヘリが股間の両サイドを圧迫してきます。
やはり少しずつ角度を変え、バランスの良い角度を探りセッティングしました。
その結果、非常に乗りやすいセッティングができ、1時間を超える3本ローラーも苦ではありません。
しかし、これはあくまでもローラーの話です。
あとは実走で微調整する必要があります。
続く