完組みホイールのリムを交換してみた話です。
シクロクロス車用に使っていたホイールはTOKEN のG23ARというリム内幅23mmのグラベル対応アルミホイール。
https://www.chainreactioncycles.com/jp/ja/token-g23ar-アロイ製グラベルディスクホイールセット/rp-prod187311
重量が確か1600g代で軽くもないけど、良く転がりワイドリムが効き安定感のあるホイールでした。
しかし昨年の9月に未舗装路を走っていて、草場に隠れていた縁石に突っ込んでしまい落車。
その時にリムを打ちつけ曲がってしまい、チューブレスとして使用できなくなっていました。
ホイールの買い替えも考えましたが、お金もかかるし、ホイールの処分も面倒。
リムだけ交換できないかと、国内外のサイトを見ていたら、Wiggleにちょうど良さそうなリムを発見。
https://www.wiggle.jp/dt-swiss-r-500-ディスクブレーキ-22mm-ロードリム
これまで使ってきたホイールは全て完成車付属の物か別途購入した完組みのホイールのみ。
振れ取りやスポークテンションの微調整くらいはした事がありましたが、自分でホイールを組んだ事はありません。
まぁしかし何とかなるだろう、とリムだけ購入してみました。
DT-Swiss製なので基本的には頑丈且つ内幅22Cでグラベルにも使用可能との事。
値段一本5000円ほどと比較的安価なので、前後用として2本購入しました。
前後ともホール数は24です。
ハブとスポークは元の物を使うつもり。
ポチったあと2週間もせず物は届きましたが、
組み替えの時間が取れなくしばらく放置。
12月半ば頃から少しずつ準備を始め、1月に入り完成しました。
結果として、組み替えは成功しチューブレスタイヤのセッティングもばっちりでしたが、スポークは全交換になりました。
元のリムの高さがほぼ同じなので、元のスポークを使えるかと目論んでいましたが、G23ARのリムは左右非対称リムだったため、左右対象のDT SwissのR500リムで組んでみたら、ホイールのセンターが出せませんでしたw
初歩的過ぎるミスです。
何気なく使っていましたが、TOKEN G23ARはホイールの前後とも全て同じ長さのスポークを使い、同メーカーのバブと非対称リムでスポークテンションも均一になっており、流石ホイールメーカーが設計したホイールだと感服。
やはり餅は餅屋と言ったところでしょう。
そんな事があり、急遽スポークを注文する事にしました。
しかしスポーク単体の販売というのが、国内通販ではあまり無く、海外の自転車用品サイトでも種類が無く、使えそうなのがあったのがアリエクスプレス。
https://a.aliexpress.com/_mOYMaMS
いや、ほんと、困ったときのアリエクですわ〜。
スポーク長は合わなかった元のスポーク長を参考に決め注文しました。
注文してから、1週間ほどで到着。
元のスポークは丸型でしたが、せっかくので扁平スポークにしてみる事にしました。
ニップルはスポークに付属していました。
いざ、組み替え作業再開。
作業としては
元の状態でスポークテンションをチェックした上でバラシ。
ハブだけ使います。
仮組みして行きます。
ホイールの組み方はタンジェントとかラジアルとかイタリアンとか色々あるみたいですが、自分はあまりよく分かっていません。
使用するTOKEN のバブはストレートプルスポークを使い、組み方の決まっていると思われるフランジ形状なので、元のように組むだけです。
仮組みの作業はこんな感じでダンボールの上に、平置きして進めたら楽でした。
組み方的には2クロスというんですかね、これ。
2本のスポークを交差させた形が基本になり、ホイールを形成しています。
フロントホイールもリアホイールも左右同じ組み方です。
仮組みが終わったら、横振れと縦振れを見つつスポークテンションをチェックしながら、スポークのテンションを上げてゆきます。
道具としては、振れ取り台とニップルレンチはもちろん必要ですが、スポークテンションメーターもないと難しい作業だと思います。
スポークテンションメーターはパークツールの物が有名ですが、ちょっとお高いので自分はPWTというメーカーの物を使っています。
必要十分。問題なく使えます。
スポークのテンションを上げ振れ取りを行っていく作業は、それほど難しい作業でもないのだけれど、しょっちゅうやる作業ではないため慣れない、、、神経も使うし、、、
やはりそこそこの時間がかかりました。
フロントホイールの具合。
もうちょっと左右の振れは取れそうですが、なかなか神経を使い疲れたし時間もないのと、ここまで出ていれば、走行感に影響はないと思われるので、振れ取りはここで終わり。
チューブレステープはPrimeの24mm幅とMAVICの25mm幅の物が手元にあったので、最初に組んだリアにはMAVICのテープを貼ってみました。
25mmのテープは大方問題なかったのですが、22mmの内幅に若干幅が大きかったので、
フロントには24mmのPrime のテープを貼ってみました。
サイズ的には24mmでピッタリ。
前後で違うテープになってしまいましたが、問題が出たら交換すれば良いでしょう。
タイヤはシュワルベのG-ONEというチューブレスレディグラベルタイヤをセットアップ。
このタイヤ、実はG23ARの元のリムとの相性が悪く、リムとタイヤビードが定着しない?上手く嵌まらない?とかで、使用を断念していたタイヤ。
リムをDT-swissに交換したら、簡単にセットできました。
実際問題としてリムとタイヤの相性ってあると思います。チューブレスでは特に。
シーラントはスタンズノーチューブスの物を前後60mlほど注入。
セットした当初はエア漏れがあり、丸1日でほぼ空気が抜けぺしゃんこになってしまっていましたが、とりあえず外を2時間ほど、グラベルを含め50kmほど走ってきてら、馴染んだらしくエア漏れは激減。
1日で0.3barも減らなくなりました。
これまでの経験ですが、スタンズのシーラントとシュワルベのタイヤの相性はかなかな良いようです。
今回リムを交換してマイナスな点が一つ。
明らかに重量が重くなりました。
新しく組んだDTのこのリムは、よくミドルグレードやエントリーグレードの完成車に付いているホイールに使われているの物と同じシリーズ。
納車したらホイール交換されてしまう可哀想なヤツですね。
そんなわけでそれなりの重さがあるリムです。
そして、スポークも扁平の物にしたら、重量が嵩んだ様子。
フロンホイールを見てみると
元の重さ684g → リム及びスポーク交換後800g
と、かなり増量。
リム自体の重さが50g増量したのに加え、スポーク24本で66g増えています。
元のスポークは細めだった事もあり軽量だったようです。
リアホイールの重量は測り忘れましたが、交換した部品は全く同じなので単純に前後で232g増えた計算になります。
おそらく前後で1900gに近い重さになっていそう。
スポークの重さでの重量増は誤算でした。
ただ、舗装路ではなくシクロクロスとグラベルの未舗装路用なので、走ってみた感触としては、重さはそれほど気になりませんでした。
TOKENのバブがよく回る事もあり、砂利道でも気持ちよく走れ、組み直したホイールですが強度的にも問題はなさそう。今のところ。
と言うわけで、ホイール組み替えは無事成功。
ホイールを一から設計して組んだ訳ではありませんが、リムとスポークの交換というホイールの組み直し作業は、なかなか面白く勉強になりました。
機会があれば、好きなパーツを選んで一からホイール組みに挑戦してみたいですね〜。